練習の虫くんすけ(@kunuke5_com)です。
私は過去にJNCCで、「FUN-C表彰圏外→2年後COMP-Bシリーズチャンピオン」という「超・急成長」をしました。
え!?!?そんなエグイ人いるの!?!?」と思った方へ、私の自己紹介はコチラ
皆さんはオフロードバイクで2スト250と聞くと、どのようなイメージでしょうか?
このような感じではないでしょうか?
私はオフロードバイクを始めて以来、ずーーーーーっと4STに乗り続けてきたので、初めて2スト250に乗り始めた当初、同じイメージを持ってました。
当時の感想としては、
と思いましたが…
その後、しっかり苦戦しました(今となれば楽しかった思い出ですww)。
キャブセッティングをそれこそ何十通りも試してみたり、そのセッティングに失敗してレースでダメダメだったり、4スト250ではなんも苦労せずに登れていたところを登れなくなったり、クラッチを2回も焼いてみたり…。
色々と師匠に質問したり、ネットやYOUTUBEで情報を探したり色々試みましたが、
と心から思っていました。
そこで今回は、当時の私のような「2スト250に初めて乗ります!」という方から、「今乗っているけどイマイチ走らせ方が分からない…」となっているあなたに向けて、2スト250を乗りこなすための重要なポイントを解説を書いていきます!!!
この記事は以下の方に参考になります。
2スト250の特徴
2024年現在「新車2スト250」を販売しているメーカーとして代表的なのが、ヤマハとKTM、GASGAS、BETAの4社です。
国産はヤマハのみで、海外勢が「セル付きインジェクション」へと移行しているにも関わらず、「男のキャブキックオンリー」を貫いているのが、私も乗っているYZ250Xです。
そのYZ250Xに2年で280時間以上乗った経験から、「2スト250の特徴」をまとめてみます!
以下の通りです。
車体が軽い
軽さは正義!(なんの…正義だよ?www)
何と言っても軽さが一番ではないでしょうか?
車体が軽いコトによるメリットをまとめました。
私は以前に「国内最速のトレール車WR250R」に乗っていた経験があり、それからYZ250FXに乗り換えた時は、
と感動した記憶があります。
ですがYZ250Xに乗り換えた時は、
と以前の感動をはるかに凌駕する「感激」を覚えました。
アクセル開け始めがマイルド
4スト250の場合「低速トルク」がモリモリな上に、アクセル開け始めからすぐトラクションしてくれます。
仮にアクセルを開けていなくても、クラッチを離すとズンズンと勝手に進んでいくほど。
しかし不意にアクセルを開けてしまうと「グワッ」とトラクションして、カラダが遅れてしまいやすい特徴があります。
一方2スト250の場合、低速トルク薄いためアクセルを開けても4スト250ほど前に進まないので、カラダが遅れにくいです。
しかしパワーバンドに入った瞬間にイキナリ急加速する特徴があるので、注意が必要です。
エンジンブレーキが効きにくい
乗り換え当初は、慣れるまで時間が掛かりました。
しかし慣れてくるとエンジンブレーキが効きにくい特性が調子よくなり、エンジンブレーキが効きにくい分動きがギクシャクしにくく、車体が軽いためブレーキ自体が良く効くということに気づきました。
効きにくいとは言っても全く効かないわけではなく、「荒れている急な下り」の場合は、しっかりエンジンブレーキを使いながら通過します。
乗りこなす重要なポイント
では昔の私が、「先に知りたかった~」という重要なポイントを解説していきます。
以下の4項目です。
半クラッチの多用に注意
2スト250はキャブセッティングが合っていないと、アクセル開度に対してエンジン回転数がついてこずに「モォーーー」となり、半クラッチを使用する頻度が高くなりやすいです。
そして更に、4ストに比べて半クラッチを使うとエンジン回転数が上がりやすいので吹け上りが早く、一気にパワーが伝わることで路面を掻いてしまいやすくなります。
文章で書くと「へえーそうなんだ~」となるかもしれませんが、これがヒルクライムの「あとほんの少しで登頂」という場面だったらどうでしょうか?
「ビーーン」で吹け上がってまくれそうになりクラッチを握り、再度「ビーーーン」で吹け上がって…
結局セクションの失敗に繋がってしまい、レースだったらデカいワンミスになります。
4スト250に乗っていた頃の私は、クラッチを酷使する乗り方をしており、頻繁に半クラッチを使用して、アクセル一定で半クラッチでトラクションをコントロールしていました。
「2ストでの半クラッチは吹け上りが早い」という認識がない昔の私は、今まで余裕でクリアできていた難所やヒルクライムでスタックしまくりました(笑)。
単純にギアを一つ下げれば解決なのですが、半クラッチを多用するクセがついていた自分にとってはなかなか苦戦する内容でした。
排気バルブが開く前の領域に慣れる
排気バルブが開く前の領域が2ストの特性であり、メリットでもあります。
排気バルブが開く前の領域を使いこなせると、難所の走破性がアップしたり、ヒルクライムの「あとちょっと」という箇所での粘りを使えるようになります。
イメージで説明すると、「ゆっくりタイヤが回ってトルクで前に進む」です。
4ストのように「トラクションして前に進んでくれる」ではなく、「タイヤが転がって進む」です。
少しでも進んでくれると脱出できるポイントや、マディコンディションで走行するときに、「タイヤが転がって進む」という特性がとても生きてきます。
注意点としては、木の根やガレでリアタイヤが滑ってエンジン回転数が上がると「排気バルブ」が開いてしまい、急に路面を掻いてしまうようになります。
その場合はクラッチ操作でパワーを逃がすといったアクションが必要です。
トラクションさせにいく必要がある
「2スト250の特徴」でも述べたように、2ストは4ストに比べるとトラクションをさせにくい特性があります。
4ストの場合、積極的なボディアクションをしなかったとしてもアクセル操作のみでズンズン前に進んでくれます。
しかし2ストの場合、積極席なボディアクションをする必要がある上、「何速で走るか&どの回転域で走るのか」で路面へのトラクションがかなり変わってしまいます。
乗り換え当初の私は、4ストで乗っていた時の感覚の回転数で乗ってしまい、全然トラクションさせられませんでした。
緩い登りで説明すると、4ストの場合は何も気にせずに路面を掻いてしまわない程度にアクセルを開けていけばクリアできます。
一方2ストの場合は、斜面に対してスピードやエンジン回転数が足りないと止まってしまいそうになり、そこでアクセルをガバ開けしてもエンジン回転数が付いてこなかったり、吹け上がって路面を掻いてしまいます。
なので、排気バルブが開く前の領域を使用するのか、パワーバンドでしっかりアクセルを開けて高回転領域を使用するのか、しっかりと判断する必要があります。
フロントアップはワンテンポ遅れる
4ストの場合だと「ブワッ」とすぐフロントが上がりますが、2ストの場合は「ウィー、ワッ」っというイメージで、ワンテンポ遅れてフロントが上がります。
私はYZ250Xに乗り換えたJNCC初戦、サザンハリケーン大阪でこの洗礼を受けました(笑)。
撮ってもらった動画で確認すると、自分の感覚ではフロントアップして丸太を超えているつもりが、ほとんどフロントアップがデキていない状態でフロントタイヤを丸太に当てて「ガツン!」とやってクリアしていました。
低速走行時のトラクションを理解していない私は、4ストの感覚で大き目のタイヤにトライし、ことごとく惨敗…。
アプローチのスピードも足りていない上に、フロントタイヤがほとんど上がっていないというダメダメなトライで、レース中はクリアできない理由が分からず戦意喪失しかけてしまいました。
ずーーっと4ストに乗っていた私は、カラダに4ストの特性が染みついていたので、慣れるまでにこそこそ時間が掛かりました。
その他ポイント
その他にも知っておいた方が良いポイントを伝えます!
キャブセッティングがムズイ
私は2023年から2スト250に乗り始めたので、本当に一からの勉強となりました。
メインジェット、スロージェット、ジェットニードル、エアスクリューという名称を覚えたり、どの部品がどの領域に関係しているのかを調べたり、ありとあらゆる組み合わせを考えたり、試行錯誤を繰り返しました。
結局満足のいくキャブセッティングを出せるようになったのはAAGP直前くらいで、約1年弱掛かりました。
2023年YZ250Xは1年でエンジン稼働110時間くらい乗ったので、ほとんど100時間強かかって「よーーーやっと」と言った感じです。
そして2024年モデルのYZ250Xになり、更に試行錯誤や微調整を重ねてほとんど狙い通りのキャブセッティングを出せるようになりました。
\ 「速くなる」を実現!/
2ストオイルの混合が必要
2ストの宿命であり、慣れるしかないという項目です。
4ストの場合は、ただガソリンを燃料タンクに入れるだけで走り出せますが、2ストの場合は「2ストオイル」とあらかじめ混ぜた燃料を作る必要が出てきます。
私は以前、
というイメージでした。
4ストの時は7.5~8h程度でエンジンオイルを交換していました。
実際に100時間乗って使用した2ストオイルを数えてみたら、予想が外れて大体7~8hくらい乗って1缶使い終わる計算になりました。
その人のアクセル開度や練習環境にもよりますが、私の場合は4ストのエンジンオイルも2ストオイルも、使用量はほとんど変わりませんでした。
ガソリン使用量はしっかり比較して比べたことがないですが、2ストの方が燃費が悪い印象です。インジェクションでなくキャブ車であるYZ250Xは特に悪いかもしれません。
2ストオイルについてはコチラをご覧ください。
ガレ場がメチャらく
初めて体感したときは、かなり感動しました。
サスセッティングを大きく外さないことが前提ですが、4ストの場合だと車体自体の重さをシッカリ感じるので、フロントタイヤが弾かれたときの衝撃が大きく、振られた場合は重く感じます。
また4ストの場合エンジンブレーキが強いため、「イチイチ」ガレに引っかかるコトでギクシャクしやすい上、「ブワっ、ブワっ」とガレに「イチイチ」トラクションすることでスピードアップしやすい傾向にあります。
2ストの場合、上記でも解説した排気バルブが開く前の領域を使うコトで、低速でもギクシャクすることなくスルスルと進んでくれる上、車体が軽いのでとてもコントロールしやすいです。
4ストのYZ250FXに乗っていた時は、サスセッティングをガレ場を快適に走れるという点を重視していた時期がありました。
YZ250Xに乗り換えてからはガレ場が全く気にならないため、ハイスピード寄りのサスセッティングにしています。
補足ですが、ガレ場の走り方について師匠から、
と教わりました。
おわりに
オフロードバイク 2スト250を乗りこなしたい!重要な4つポイントを解説という内容で、カコの私が先に知りたかった内容を書きました。
乗りこなす重要なポイントとしては以下の通りです。
その他の重要な項目として挙げたのは以下の通りです。
私は昔から、「いつか2スト250に乗ってみたい」という願望があったので、乗り換えた時はウキウキして乗っていましたが、思っていた以上に「特性の違い」や「乗り方の違い」に苦戦しました。
カコの私のように2スト250で色々と悩んでいる人に、この記事が少しでも参考になったら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。