皆さんはサスセッティングを変更したあと、違いがわかりますか?
このような方が多いのではないでしょうか?
わたしも、サスセッティングの違いがわかるようになる前は、
荒れた路面を走るエンデューロでは、柔らかめにするとよいという情報を頼りに、やみくもにセッティングを変更する始末……。
そのあと、師匠に教わるようになってサスセッティングの重要性・ノウハウを学び、試行錯誤を繰り返しました。
その結果、サスセッティングで1クリックの違いを体感できるようになり、「転びにくく、楽に速く走れる」ようになったことで成績が急上昇しました。
そこで今回は、サスセッティングの違いがわかるライダーになる方法や、メリット・デメリットについて徹底解説していきます。
記事は以下の方に参考になります。
- サスセッティング変更の違いがわからない方
- サスセッティングで悩んでいる方
- 「サスセッティングは分からない」と諦めている方
サスセッティングの「違いがわかる」メリット

サスセッティングの違いがわかると、さまざまなメリットがあります。
以下の3つです。
- レベルに合ったセッティングが出せるようになる
- サスセッティングを外しにくくなる
- 車体を変更しても対応できるようになる
レベルに合ったセッティングが出せるようになる
自分のレベルが上がってもその都度、最適なサスセッティングを出せるようになります。
サスセッティングが自分のライディングを邪魔せず、サスペンションに助けてもらえるようになります。
サスペンションに助けてもらうと得られる効果は、以下のとおりです。
- 転倒しそうになっても耐えられる
- 荒れた路面を楽に走れる
- 無意識にアクセル開度があがる
上記の効果を得られることで今のベストを発揮でき、成績アップにつながります。
セッティングを外しにくくなる
セッティングの違いがわかることで、セッティングを外しにくくなります。
サスセッティングを外してしまうと、以下のような内容が起こります。
- 転倒しやすくなり、ケガにつながる
- 怖くてアクセル開けにくくなる
- 小さいギャップや石でハジかれまくる
要するに、まともに走れない状況を作り出してしまいます。
すこし外してしまう分には対応することはできますが大きく外してしまう絶望的で、特にマディコンディションでは周回すらできなくなります。
車体を変更しても対応できるようになる
苦労して出したサスセッティングも、車体を乗り換えれば白紙にもどります。
ふたたび乗り込みからはじめ、サスセッティングを出し直す必要があります。
サスセッティングの違いがわかると、以前乗っていた車体と比較することが可能です。
いっぽう違いがわからないと、今のライディングスタイルに合わせたサスセッティングを出せないため、スピードが落ちたり転倒しやすくなる可能性があります。
また違いがわかると、他の車体に乗ってみて違いを体感することができたり、別の車体のサスセッティングを出したりできるようになります。
「違いがわかる」ライダーになる練習方法

違いがわかるライダーになるには、自分のアンテナを高める必要があります。
自分のアンテナを高めるのに有効な方法は、以下の3つです。
- 車体の真ん中に乗る
- セッティングの数値を大幅に変更してみる
- 荒れた路面をシッティングで走る
車体の真ん中に乗る
車体の真ん中に乗るようにします。
しかし、真ん中という表現が非常に分かりにくいです。
簡単に言います。
いまより、前乗りしてください。
真ん中の正しい位置は、ステップの真上です。

大人からオフロードバイクを始めた方は、ほぼ100%「うしろ乗り」がスタンダードとなります。これは同じ「またがる乗り物」である自転車のポジションに由来しています。
自転車はサドルの位置に対して、ペダルの位置が少し前にくるようになってます。

オフロードバイクの真ん中は、座る位置の真下にステップがくるので、自転車のポジションになれている大人にとってはとても違和感があるポジションとなります。
意識して習得しないかぎり、自然にはできません。
ほとんどの人がうしろ乗りに慣れているので、はじめはとても心配になります。
ですが真ん中にのることで前後バランスがよくなり、サスペンションが正しく機能することで安定して走ることができます。
わたしたちのような大人からはじめた「ザ・エンデューロライダー」は後ろ乗りが基本スペックなので、常に前乗りすることでようやく、車体の真ん中に乗ることができます。
セッティングの数値を大幅に変更してみる
現在のセッティングから、大きく数値を動かして乗ってみます。
大きく数値を動かすことで、なんとなく違うからけっこう違うとなり、変化を感じやすくなります。
以下がポイントとなります。
- 変更前の数値を覚えておく
- はじめは変更を1か所だけにする
- フロント・リアは互いに影響しあう
変更前の数値を覚えておく
当たり前のことですが、変更前の数値をしっかり覚えておきましょう。
数値を覚えずにクリックを変更していると、
となりやすく、「まあ、こんなもんでいっか!」と適当に終わらす確率があがります。
昔のわたしは頻繁にやってました……(笑)。
数値を変更する前に、いまの前後すべてのクリック数をメモしておくことをオススメします。
はじめは変更を1か所だけに
はじめは、変更を1か所だけにするようにします。
1か所を大幅に変更すると、変化が分かりやすいからです。
「フロントのみ」「圧側のみ」「フロント・リア伸び側のみ」など色々なパターンで変更してみて、自分がどう感じるかメモします。
「フロントの数値を変更すると、こんな変化がある」などといったデータ取りを繰り返すことで、変化を感じるアンテナが高くなります。
わたしはこの作業をひたすら繰り返し、メモするだけでなく動画撮影してみて動きをチェックすることも、同時に行いました。
フロント・リアは互いに影響し合う
たとえば、リアが硬く感じたので「リアの圧側」を緩めたとします。
すると、変更していないはずの「フロントが硬く」感じることがあります。
次はフロントを緩めて乗ってみるか、数値を元に戻すか判断することになります。
この現象はたびたび起こり、逆のパターンでフロントを緩めたらリアが硬く感じることもあります。
サスセッティングに慣れてくると、次のアクションがすぐ決められたり、微調整できたりするので時間はかかりませんが、はじめはとにかく大変です。
サスセッティングは前後バランスがとても大切なので、頭の片隅に「フロント・リアは互いに影響し合う」ことを入れておくことをオススメします。
荒れた路面をシッティングで走る
シッティングで走るとごまかしが効きにくくなります。
いっぽう、スタンディングは身体を大きく動かすことで衝撃を吸収できるので、ごまかしが効きやすいです。
身体が動かしにくいシッティングはサスペンションの動きを体感しやすく、「違いがわかる」ようになる方法としては最適です。
以下がポイントとなります。
- 荒れた路面をシッティングで走る
- 快適に走れるようにセッティングを合わせる
- できるまでひたすら繰り返す
荒れた路面をシッティングで走る
先ほど真ん中にのるには、「前乗り」する必要があると伝えました。
しかしこれを、平らな場所で練習しても効果が薄いです。
前に座るだけで簡単にできるので、簡単に忘れてしまいます。
そこで私から提案するのが、ガレ場・荒れた路面をシッティングで走ることです。
平らな場所だと言葉どおり「ただ前に乗る」だけで済みますが、ガレ場・荒れた路面だと車体が大きくフラれやすいので「前に乗りつづける」必要があります。
前に乗りつづけるというのがポイントで、その位置で耐える必要があるため、身体がより「真ん中に座る」という要素を覚えこみやすくなります。
楽に走れるようにセッティングを合わせる
荒れた路面をシッティングで走るのは、そもそもサスセッティングが合っていないとできません。
ゆっくりと走れないということは速く走ってもスタックしやすくなり、スタンディングで身体を動かして通過する場合でも転倒のリスクが高い状態と言えます。
傾斜がついた難しい登りはゆっくり走るのはムリですが、平坦なガレ場や荒れた路面なら可能です。
このように思うなら、楽に走れるようにサスセッティングをし直すことをおすすめします。
できるまでひたすら繰り返す
真ん中に乗ることを、ひたすら反復練習して体に覚えこませます。
意識してできていることでも、攻めた走りをする場合はすぐに忘れて「後ろ乗り」に戻ります。
コースの中で1番、ポジションが崩れやすいセクションは荒れた路面です。
あえて荒れた路面で練習することで、他のセクションでは簡単に「真ん中」に乗ることができるようになります。
常に真ん中に乗る基礎練。
このスタンスで取り組むことをオススメします。
「違いがわかる」を習得するデメリット

「違いがわかる」を習得するにあたり、デメリットが存在します。
以下の3つです。
- 習得まで時間がかかる
- 「自分に合う」が分かりにくい
- 教えてくれる人がすくない
習得まで時間がかかる
違いがわかるようになるまでには、かなりの時間がかかります。
中には習得が早い人がいるかもしれませんが、自分のアンテナを強化するしか方法がないため、長期戦を覚悟したほうがよいです。
私はサスセッティングを真剣に試行錯誤しはじめてから、2年以上かかりました。
運よく師匠にサスセッティングのポイントを教わることができたので「違いがわかる」ようになりましたが、教わる前は何もわからないので適当にセッティングして乗っていました。
時間が掛かっても習得できればよいですが、習得できない可能性もあります。
「自分に合う」が分かりにくい
そもそも、どの状態が自分に合う状態か分かりません。
正解が分からないのに、やみくもに数値を変更してもセッティングが出ないのは明白です。
「自分に合う」と思うセッティングのポイントは、以下の通りです。
- 変な動きをしない
- 転びにくい
- アクセルを安心して開けられる
まとめると、
急にフロントやリアが弾かれることがなく、転倒しそうになっても耐えてくれ、恐怖心が少ないのでアクセルを開けられる状態。
ただし、この状態も人それぞれ違うので「自分のアンテナ」を高めていくことが重要となります。
教えてくれる人がすくない
サスセッティングは、その人の感覚が重要となります。
感覚というのが厄介で、人によって乗りやすさや好みが違います。
以前は、好みという便利なことばに、非常に悩まされました……。
感覚の言語化はとてもムズかしく、「このように数値を動かすと、このような動きになる」と理論的に教えてもらうのが理想です。
ですが周りに聞ける人がいない場合、かんたんに迷宮入りして「まあ、こんなもんでいっか」と適当に終わらせてしまうことが多いです。
サスセッティングの考え方や具体的なセッティング方法は、以下の記事で詳しく解説しています▼
「違いがわかる」ライダーになる方法の注意点

紹介した「違いがわかるライダーになる方法」では、全力で走らないでください。
転倒・ケガのリスクがあります。
とクレームを入れないでくださいね、みなさん(笑)。
「どーかなー?」と走り以外に集中してしまう状況になるので、転びやすいタイミングといえます。
実際に私も、「真ん中に乗る」フォームを練習していたときは、ゆっくり走って体に覚えこませることをメインとして取り組みました。
おわりに
今回は、違いがわかるライダーになる練習法3選ということで「違いがわかる」メリット・デメリット、具体的な練習方法を解説しました。
「違いがわかる」メリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- レベルに合ったセッティングが出せるようになる
- サスセッティングを外しにくくなる
- 車体を変更しても対応できるようになる
デメリット
- 習得まで時間がかかる
- 「自分に合う」が分かりにくい
- 教えてくれる人がすくない
「違いがわかる」ライダーになる練習方法は以下の通りです。
- 真ん中に乗る
- 数値を大幅に変更してみる
- 荒れた路面をシッティングで走る
サスセッティングの「違いがわかる」と、楽に速く走れたり、ケガしにくかったり、他の車両のセッティングが出せるようになったりと、メリットが盛りだくさんです。
今回の内容が少しでも参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。












